アジア太平洋地域や国内の自然保護プロジェクトを支援する事業


経団連自然保護基金/経団連自然保護協議会


支援プロジェクト2013

支援プロジェクト2013

(注:枠内は実施団体)

インドネシア

1. 野生オランウータンの研究と「生物多様性の森」プロジェクト
残された数少ない低地熱帯雨林の保全とオランウータンの調査・研究。オランウータンは熱帯雨林の象徴ともいわれているが、その生態は未知な部分が多く、森林保全、生物多様性の維持の観点からも継続的な研究が必要である。また、対象地域の森林には各種の希少動物が分布する生物多様性に富んだ森であり、周辺の開発が急展開する中、これらの種の調査・保全活動も急務である。
日本・インドネシア・オランウータン保護調査委員会
http://orangutancommittee.web.fc2.com/
2. グヌン・ハリムン・サラック国立公園における環境教育機能強化プロジェクト
グヌン・ハリムン・サラック国立公園の機能や生物多様性などについて、データベースや教材を作成し、ビジターセンターの設立と環境教育の実施を通じ同国立公園の重要性について広く国民の理解を促す。全国に50ある国立公園の中でも環境教育分野での先進事例になることを目指す。
公益社団法人日本環境教育フォーラム
http://www.jeef.or.jp/

タイ

3. タイ東北部スリン県における学校を中心とした地域への総合的な環境教育活動
植林と環境教育、有機農業を組み合わせて行うことにより、この地域に適した環境保全に対する取り組みを行う。森林の伐採と農地化により環境が大きく変わり、毎年洪水や干ばつの被害を受けているスリン県において、有機農業の普及は身近な環境保全活動に連動している。子供たちや地域住民を対象として植林、環境教育、および有機農業指導を行うことで、地域全体に総合的な環境保全活動を普及する。継続して事業を行うことにより、環境保全意識を地域に根付かせ、活動が自立的に発展していくための体制をつくる。
公益財団法人オイスカ
http://www.oisca.org/
4. タイ北部の豪雨による土壌流亡対策と植生保全
豪雨による土壌流亡を防止するための被覆植物を現地の自然植生から開発し、その利用法を確立、対象地域へ適用し、植生の保全を図る。この事業にあたっては、被覆植物の有効性とともに、これが作物や周辺植生、環境に及ぼす影響などを事前評価し、安全性の確保を図る。
海外植物遺伝資源活動支援つくば協議会
http://www2u.biglobe.ne.jp/shigs/TASO2/
5. 共有林の保全を目指した先住少数民族の子どもたちのための環境教育
チョン族の子どもたちに地元の共有林の持つ生物多様性上の価値と自然資源としての有用性を伝えることで、共有林の将来的な保全と有効活用を実現する。同時に、本事業の成果と教訓をタイ国内外に広め、アジア地域での少数民族による生物多様性保全に対する関心を高める。本事業が実施されない場合、対象となる共有林の保全の可能性が減少するとともに、チョン族の高齢者が持つ生物多様性に関する伝統的な知見が失われてしまう危険性が高まる。
特定非営利活動法人メコン・ウォッチ
http://www.mekongwatch.org/

フィリピン

6. フィリピン・パンガシナン州におけるコミュニティ密着型森林再生及び持続可能な生活事業
本事業は、森林に依存しているコミュニティの森林再生活動を支援しながら彼らの生活を改善してきた。事業の2年目として、森林の被覆と農業生産を増加させ、長期にわたって気候変動緩和、生物多様性保全及び農家の自立に貢献する。
Haribon Foundation for the Conservation of Natural Resources
http://www.haribon.org.ph/

カンボジア

7. カンボジア国ココン州トゥマバン郡における生物多様性保全と地元コミュニティの持続可能な経済開発モデルの改善
2012年度に実施したコミュニティパトロール活動を発展させ、地元コミュニティの生計改善と持続的な経済開発の機会を創出する。そのため、重要な収入源である樹脂の取引に関する課題の解決に重点を置いた活動を強化する。また、コミュニティ参加型プログラムの効果を調べる3年に一度の生物多様性及び社会経済に関する調査を実施する。
コンサベーション・インターナショナル・カンボジア

マレーシア

8. マレーシア・サラワク州における持続的な熱帯雨林再生のための地域住民参加によるフタバガキ在来種の挿し木苗育成と植林
ボルネオ島は熱帯雨林の主役であるフタバガキ林の宝庫(全樹種の半数を超える287種が生育)であるが、環境の悪化によってフタバガキ科樹木郡は危機に直面している。フタバガキ科在来種は発芽が不定期で種子の確保が安定せず苗木確保が困難である。そこで、挿し木による育苗を、地域住民の参加により植林活動地内の簡易な設備で専門家の指導を得ながら実施する。その後、植林までのモデルを形成することを目的とする。
公益社団法人日本マレーシア協会
http://www.jma-wawasan.com/
9. ボルネオ先住民の利用していない二次林にてコミュニティ・フォレストリーの実践
在来有用樹種の植林により熱帯雨林を再生し、種の多様性の回復を図ると共に地球温暖化の防止にも寄与していく。コミュニティ・フォレストリーの展開による定期的な植林と維持活動により、先住民の意識の転換を図り、森林の恒久的な利用を目指す。木材資源の枯渇から木材産業企業がアブラヤシ等の巨大農園へ転換する動きが加速しているが、サラワク州森林局等の政府関係機関と協力して生物多様性を有する森林の確保と保全に努力し、伐採目的ではない有用樹種を先住民の土地に植える事で森林保全と彼等の生活基盤を確保する。
NPOボルネオ熱帯雨林再生プロジェクト
http://www.geocities.jp/borneorainforest/

ラオス

10. 土地・森林保全と持続的農業による生活改善プロジェクト
ラオスの農村では、食物をはじめとした様々な林産物が村人の暮らしを支える。特に貧困層に属する人々ほど、家計を林産物の採取に依存する面が大きい。村人の生活のセーフティーネットである森林を守り、農業活動に必要な土地を確保する森林保全活動と、農村開発活動を2本の柱として、村人の安定した生活を実現するのが本プロジェクトの目的となる。対象郡では、それまで伝統的に土地森林を管理してきた村人が望まない形での土地収用が既に発生しており、支援は緊急を要する。
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター
http://www.ngo-jvc.net/

ミャンマー

11. エヤワディー川三大動物共生計画
−ミャンマー・エヤワディー川流域に生息するカワゴンドウ、イリエワニ、ウミガメと地域住民との健全な共生関係の構築−
ミャンマー国内にある大河、エヤワディー川において、地域住民と水生生物が共生できる水圏環境の再生を目指す。これまで3ヶ所のパイロット地区にて三様の環境改善活動を試行してきた。2013年度は、蓄積したデータとノウハウを根拠とし、啓発・普及活動を重点的に取り組む。地方祭での教育展示、ヤンゴンでの技術交換会、エヤワディー川の自然、文化、プロジェクト活動などを紹介した本の出版などを通して、政府、国民の環境意識の改善を図る。
社団法人 沖縄国際マングローブ協会
http://okinam.web.fc2.com/

ベトナム

12. ベトナムにおける薬用・芳香植物の持続可能な採集事業
本事業の主な目的は、持続可能に管理された野生植物とその加工品の販売を通じて、ベトナムの家庭の収入を上げることである。具体的には森林に依存する、低所得の少数民族の住民と共に、国際「フェア・ワイルド」基準を満たす、利益共有制度を含むコミュニティ密着型自然資源管理計画を策定する。
TRAFFIC Southeast Asia - Greater Mekong Programme

中国

13. 中国北西部における国立湿地公園管理モデル研修事業
湿地公園は、中国、特に北西部において湿地の保全と賢明な利用を推進する新しいかつ重要な自然保護区である。しかし、公園の管理者は、まだ十分な知識と管理能力を持っていないのが現実である。したがって、本事業の目的は、彼らの知識レベルを向上させ、公園の生態学的管理能力を強化することである。最終的に、事業を最優良事例として、地域全体へ拡大する予定である。
Wetlands International-China (WIC)
http://www.wetwonder.org/
14. 多様性のある森林再生第5期(苗圃の建設と運営)
黄土高原における砂漠化の最大の原因は夏のゲリラ豪雨による土壌浸食で、土地が劣化し作物や植物が育たなくなることにある。その防止のために山や丘陵に森林を再生させる必要があるが、厳しい環境下で緑化を成功させるためには良質の苗木を育てることがもっとも重要である。日本の専門家の指導で菌根菌や木炭を活用することによる効果的な育苗方法を確立してきており、その普及を目指す。技術改善と人材育成、そのネットワークづくりのための拠点として発展させ、近い将来には現地で自立させていくことが目標。
認定特定非営利活動法人 緑の地球ネットワーク
http://homepage3.nifty.com/gentree/

インド

15. 生物多様性保全と持続可能な生活:インドの薬用・芳香植物(MAP)
西ガーツ山地北部のコミュニティを対象にMAP資源管理を向上させ、生物多様性保全を促進する。対象コミュニティにおけるMAP資源の持続可能な管理、収入増加に必要な技術支援を行うほか持続可能なMAP製品の取引環境の整備に向けて国内の関連産業におけるフェアワイルド標準の普及を促す。
TRAFFIC International
http://www.traffic.org/
16. 西ガーツ山地Theni森林に生息する霊長類の保全状況評価と優先保全地域の特定
シシオザル(IUCNレッドリスト絶滅危惧種)やニルギリラングール、ホソロリスは様々な山地に生息するが迷信のために無差別に殺されている。こうした霊長類は人間の介入や生息地の分断化に直面し、個体数が減少している。一部の種は適切な保全計画を実施しない限り絶滅してしまう。評価調査及び優先地域特定後、霊長類保全教育を行うことが急務である。
FOUNDATION FOR RESEARCH AND SUSTAINABLE DEVELOPMENT (FRSD)
http://www.frsd.webs.com/

バングラデシュ

17. 地域民族の参加による薬用植物と伝統知識の保全活動促進
バングラデシュでは伝統知識と植物治療は文書化と普及が不十分で急速に失われている。本事業は地域の重要な薬用植物を保全し、歴史ある植物治療の伝統知識を記録し、最も辺境の地に住む地域民族の伝統治療を再活性化することを目的とする。
IUCN(国際自然保護連合)
http://www.iucn.org/bangladesh
18. バングラデシュSunderbanマングローブ林近隣地における沿岸生態系の回復・保全
Sundarbanマングローブ林近接地域における住民による植林を通じた沿岸生物多様性の回復・保全を目的とする。対象地域住民は植林事業の受益者でもある。家庭での薪炭材の利用や新たに植林が可能な地域が確保できる。第1次事業受益者と植林地のフォローアップも行う。
Shushilan
19. バングラデシュ領海における海洋大型動物相の混獲削減事業
イルカやウミガメ、ジンベイザメなどのベンガル湾の海洋大型動物相は沖合漁業による混獲の危機に直面している。数千というウミガメとイルカが混獲の犠牲になっている。ウミガメ保全事業により海に放たれた個体が沖合の網に引っ掛かり溺れることもある。漁業従事者の能力開発による混獲モニタリングと軽減制度の整備、現地調査による救助を行う。
MARINELIFE ALLIANCE
http://www.marinelifealliance.org/
20. 薬用樹木の保全・植林による生態バランスの保護
対象地域への薬用樹木植林及び農業従事者研修を目的とする。かつてこの地域には薬用樹木が繁茂し、生態バランスが保たれており、鳥類や動物の繁殖も滞りなく行われていた。しかし徐々に環境・生態バランスが変化し損なわれてしまった生態系を回復することが急務である。
Animation Liberate for Organize (ALO)

スリランカ

21. スリランカ・Madampa湖湿地生態系におけるマングローブ林の生物多様性保全再生事業
本事業の目的は、既に設立されているマングローブ教育センターを改善・増築し、環境教育とコミュニティ密着型活動を通じてマングローブ林を保全再生することである。最終的に湿地の価値と生態学的機能を保護し、気候変動の阻止を目標とする。事業の2年目には、絶滅にひんした植物の対象地以外栽培、マングローブ林の植林、環境教育の3方面からのアプローチを用いる。
Nagenahiru Foundation

ネパール

22. ユキヒョウ及び餌種保全によるネパール国Annapurna保護地域−Shy Phoksundo国立公園回廊の世界最高度の生態系維持
ユキヒョウは、ヒマラヤの高地生態系の最上位捕食者であり、世界的に絶滅が危惧されている。近年、家畜への被害増加から農業・牧畜従事者との衝突が増え保全が進んでいない。また気候変動によりアオヒツジとユキヒョウの生息地の高度が下がっている。本事業では当該地域のユキヒョウと餌種保全に関する調査・保全活動を行う。
Nutritional Ecology Research Group, Institute of Natural Sciences, Massey University, New Zealand
http://www.massey.ac.nz/
23. 環境保全のための女性の地位向上事業
Kathar村の女性の多くが居住するCNP緩衝地帯やRapti川周辺にはアジアの絶滅危惧種が生息する。森林減少、密漁、森林産品の不法収穫により森林資源が失われている。女性たちは伝統的な調理法に基づく健康リスクに曝されている。本事業は森林資源の保全と共に同村の女性農業従者の生計安定と保健増進を支援する。
Wildlife Conservation Nepal (WCN)
http://www.wcn.org.np/
24. ネパールKoshi Tappu野生生物保護区の水牛(Bubalus arnee)保全事業
水牛の生息数は全世界で4000頭以下であり、内259頭がKTWRに生息する。様々な研究により保護地内での移転が望ましいとされているが、同種の捕食生態とKTWRの生態に関する情報が不足している。本調査が成功すれば移転の必要性が明らかとなる。また本事業では人間と水牛の衝突削減のための保全措置、啓発を提案する。
Lumbini Environmental Services (Lens)
http://www.lens.com.np/
25. ネパールApi-Nampa保護地域(ANCA)の住民によるユキヒョウ保全促進事業
ANCAのユキヒョウのベースラインデータを整備し、住民参加による長期モニタリング計画を策定し、同種の生息地に直接関与する住民の意識を改善する。
Himalayan Research and Conservation Nepal
http://www.hrcnepal.org/
26. ネパールAnnapurna保護地域における持続可能な社会構築のための環境教育
自然保全と持続可能な開発に関する実際的な教育を提供するネパール初の環境教育センターの設立を目的とする。同国では環境問題が山積みであり、自然資源への人的圧力への対応が急務である。保全倫理を構築し、教室での学習だけではなく体験を通じて環境意識の高い市民を育て、非都市部において里山を普及する。
Himalayan Sustainable Future Foundation
http://www.hsff.org/

モンゴル

27. 絶滅危惧種ユキヒョウの保全とその生息環境の保全
絶滅危惧種のユキヒョウに焦点を当て、モンゴルのアルタイ山脈の生物多様性保全を目的とする。このプロジェクトを成し遂げるためには、この地の放牧民に経済的インセンティブを提供し、密猟や殺戮を減少させる必要がある。IUCNのレッドリストに絶滅危惧種として掲載されており、ワシントン条約でも絶滅に瀕している種として規制されている。
International Snow Leopard Trust
http://www.snowleopard.org/

ブータン

28. オグロヅルビジターセンターの強化プロジェクト
住民や旅行者に環境知識を与え、Phobjikhaにおけるオグロヅルビジターセンターの機能を高めることを目的とする。過去5年間で旅行客数は18%も増加し、ラムサール条約の指定の可能性があるので、現存の施設は学校の生徒や地域住民、旅行者への教育目的の要件を満たすには古くて小さく修理が必要である。
Royal Society for Protection of Nature (RSPN)
http://www.rspnbhutan.org/

ロシア

29. 住民と取り組むビキン川流域の森林生態系保全 「北緯46度 タイガの森をまもるミツバチ大作戦」
ビキン川流域の森林生態系の保護の担い手となる人々の自立やコミュニティー発展の支援をねらいに、森林伐採・木材販売を代替できる経済活動づくりとして以下を実施。
  • セイヨウミツバチ養蜂の生産性や品質の向上
  • 野生ミツバチの飼育・採蜜の体験
  • 養蜂技術の習得・ビジネス面での展開に向けた関係基盤・支持基盤づくり
財団法人 地球・人間環境フォーラム
http://www.gef.or.jp/

パプアニューギニア

30. 世界的生物多様性ホットスポット:パプアニューギニアでの大きな海洋生物と回遊種の持続可能な管理プロジェクト
鯨類を中心に大きな海洋生物の生態、生物多様性、生息に必要な条件や脅威の影響などの理解を広めることを目的とする。採鉱と産業の影響に直面するパプアニューギニアの海域は、政府の海洋保護区の対象とされているが、調査不足が保全計画の実施を妨げている。当調査を支援することでパプアニューギニアの国としての長期的海洋環境保護に役立つ能力開発につながる。
Whale and Dolphin Conservation
http://www.whales.org/

ミクロネシア

31. 自然資源とグリーン成長セクターへの有害な影響を減少させるための太平洋の島国での侵略的外来種管理の支援
太平洋地域における生物多様性保全と侵略的外来種の管理に関するGEFプロジェクトの実施を支援する。外来種の導入方法のデータと情報などの経験や教訓は効果的な実施に不可欠であるが、GEFのプロジェクトでは対処されておらず、世界の外来種情報を提供できるISSGが助言を行うことが重要である。
国際自然保護連合種の保存委員会外来種専門家グループIUCN/SSC ISSG
http://www.issg.org/

ケニア

32. ケニヤおよび周辺国における森林保全と植生学的調査
ケニヤ国およびタンザニア、ウガンダの本来あるべき森林の種組成や生態についてこれまでほとんど調べられていない。したがって、本調査で当地の自然植生を調査によって把握する。そこから導き出されるその土地本来あるべき自然植生構成種群を明らかにし、そのポット苗による植生回復を行うことを目的とする。
公益財団法人 地球環境戦略研究機関 国際生態学センター
http://www.iges.or.jp/

ギニア

33. コートジボワール、ギニアにおける保全環境プロジェクトCLUB P.A.N
子供たちに環境問題とこの地域の生態系についての基礎知識を教え、豊かな生物多様性に感謝し誇りをもってもらうようにすることを目的とする。違法な野生生物肉の取引を減らす狙いもある。
野生チンパンジー財団:Wild Chimpanzee Foundation
http://www.wildchimps.org/

その他

34. 災害管理における生態系、緊急時への準備、グリーン復興と回復 - 統合的な政策・実践へのステップ
三陸復興国立公園を先進事例として、災害管理における保護地域の役割を強調するために東日本大震災で集まった注目を活かしていく。2013年11月開催のアジア国立公園会議では、保護地域の役割を話し合い、災害と気候変動および保護地域の関連を示す最新情報を広める絶好の機会を提供する。
国際自然保護連合(IUCN)
http://www.iucn.org/
35. 危急種ヘラシギの越冬地・中継地における地域住民による保全・回復活動に向けた啓発・普及・調査活動
危急種ヘラシギについて、越冬地のミャンマーと中継地の日本において住民を巻き込む保全活動を始めるための普及・啓発活動および調査活動を行う。現在ヘラシギの総個体数は300羽以下と推定され、有効な保全策が必要であり、国際的枠組みによる取り組みも始まっている。最大越冬地の一つミャンマーにおいてはヘラシギを含む水鳥の不法捕獲も行なわれており、現地の専門家と住民を巻き込み継続的・日常的な保全活動と保護区指定が急務である。
NPO法人 ラムサール・ネットワーク日本
http://www.ramnet-j.org/
36. 東アジアと南東アジアのエコロジカルフットプリント(生態系負荷度)プロジェクト
東アジア、南東アジア地域でのエコロジカル・フットプリントと生態系が供給できる資源量について分析を行い、日本と南東アジアの貿易の役割について調べることを目的とする。より強固な貿易関係と活動を生み出すためにそれらの情報はリスクと機会の特定に不可欠である。
国際フットプリントネットワーク Global Footprint Network
http://www.footprintnetwork.org/
37. ESD生きものミュージカルの上演による持続可能な社会のための人づくり
劇団シンデレラはESDの概念が浸透し、より多くの市民が持続可能な社会づくりに参加できるよう、ミュージカルという手法を通じてESDを理解する市民のすそ野を広げる一助としたい。2013年は、ラムサールセンターが主催する「ESDのためのKODOMOラムサール」に協力し、また独自に日本のラムサール登録湿地で、特に「湿地の生物多様性の保全」の切り口から一般市民へのESDの普及に取り組み、2014年に名古屋市で開催される「ESDユネスコ世界会議」をPRし、その成功に貢献しようと考える。
劇団シンデレラ
http://dozira.net/wp/
38. アジア地域における保護地域と自然の聖地に関するネットワーク構築・事例集
愛知目標の目標11において、2020年までに陸域17%、海域10%の保護地域の設定が世界的な目標として設定されたが、人間社会は近代的な保護地域制度が確立するずっと以前から、様々な形で自然の精神性や神聖性を重視し、その保全を行ってきた。本プロジェクトは、こうした聖なる自然地(Sacred Natural Site)の生物多様性保全に対する積極的役割により一層光を当てるために、アジア地域におけるケーススタディーの作成、各種国際会議等での報告、専門家ネットワーク形成等を行うことを目的に実施する。
生物多様性JAPAN
http://www.bdnj.org/
39. AWS活動の効果的促進のためのアジアのラムサール条約履行後進性地域の湿地調査・研究支援事業
将来のアジア湿地シンポジウム(AWS)活動の質を高めることを目標として、これまでほとんどAWSに参加していないネットワーク空白地帯の国・地域における湿地の調査をおこない、情報の蓄積と人材ネットワークの形成を図るための事業を2年計画で行う。要請のあるミャンマー、ブータンなどからに着手し、将来的には中央アジアなどでの実現をはかる。
ラムサールセンター(RCJ)
http://homepage1.nifty.com/rcj/
40. フェアワイルド認証の普及と日本での中核拠点の発足のための土台づくり
日本が一大消費国として知られる野生の薬用・アロマティック植物は、その5分の1の種が絶滅の危機に瀕している。産業としての野生植物利用を持続可能な形で行うことは急務であり、そのため「フェアワイルド基準」および認証を取り入れることで日本の産業界に普及させることを目的とする。これを達成するため、スイスに本部があるフェアワイルドファウンデーションのアジアにおける最初の中核拠点を日本に発足させるための準備・土台固めおよび実現性調査をおこなう。
トラフィックイーストアジアジャパン
http://www.trafficj.org/
41. 「保護された地球‐アジア」愛知目標11のアジア地域での進捗と報告の支援プロジェクト
アジア諸国に愛知目標11のすべての内容を達成し、監視、報告できるように必要な補助を行い、政府と市民の協働を促進することを目的とする。アジアの保護地域は、 浸食や密猟、汚染、外来種、気候変動など多くの脅威に直面しており、愛知目標11の要素に見合うためには課題が山積している。
国際自然保護連合(IUCN)
http://www.iucn.org/
42. アジアの保護地域における持続可能な資源管理能力の向上プロジェクト
アジアの保護地域管理者と地域住民の能力開発を目指す。また、この地域の保護地域関係者の経験や教訓を共有することを目的にする。
国際自然保護連合(IUCN)
http://www.iucn.org/
43. 湿地と生物多様性の保全のための南アジア地域ネットワークの設立プロジェクト
南アジア地域の湿地と生物多様性のネットワークを通じて、地域の非政府組織の共同努力を組織化することを目的とする。湿地の周辺での急激な人口増加、貧困、意識不足による人為的活動の増加から、湿地とその生物多様性に悪影響を与えている。これらの問題に取り組む様々な団体は小さく、散らばっており、持続可能な開発のためには共同努力が不可欠である。
インド環境協会 Indian Environmental Society
http://www.iesglobal.org/

日本

44. 愛知ターゲットの実現に向けた国・現場レベルの保全活動の底上げ・推進事業
本事業は、COP10で採択された愛知ターゲットの実現に向け、地域の生物多様性保全活動に対する広報協力を行い、地域の活動への支援を高めることを目的とする。
国際自然保護連合日本委員会
http://www.iucn.jp/
45. 東日本グリーン復興モニタリングプロジェクト
干潟、水田及び島嶼は海と陸と淡水の境界にある生態系として重要であるが津波による深刻な影響が懸念されている。これらの生態系をモニタリング調査することで、津波撹乱の影響を把握し、撹乱された生態系の回復条件や阻害要因を検出することは、生態系に配慮した復興計画に繋げていく、重要性・緊急性の高い事業である。また、この調査を市民参加型で行うことによって参加する市民の環境リテラシーの向上も実現することが出来る。
特定非営利活動法人 アースウォッチ・ジャパン
http://www.earthwatch.jp/
46. 佐渡トキ野生化支援プロジェクト
トキを通じて、生きものと人が共生できる自然環境再生の実験場として佐渡が注目されている。放鳥4年目の2012年に、野生化したトキのつがいにひなが誕生、第1の大きな目的をクリアしたが、さらなる冬・水・田んぼの広がりなど、トキがさらに繁殖できる自然環境を広げる必要がある。メダカのがっこうとしては、島民の意識改革もいっそう働きかけていくことが重要だ。
NPO法人メダカのがっこう
http://www.npomedaka.net/
47. ヤマネ研究を通した森林保全の研究・普及・啓発と、宇宙からの生物多様性保全メッセージ作成のための冬眠研究
(1) 国指定天然記念物ヤマネを中心とした森林生態系を解明し、ヤマネ保護を柱とした具体的な森林環境保全策の策定に向けた研究を行う。
(2) 宇宙滞在に有効な冬眠特性を有するヤマネの冬眠システムの基礎研究を進める。近い将来、ヤマネを宇宙に上げた際、ヤマネを通して生物多様性保全のメッセージを地球市民に伝えるための準備研究を行う。
(3) 上記目的の達成に向け、ヤマネの研究・生物多様性保全の研究を総合的に行う。
ニホンヤマネ保護研究グループ
48. マリーンIBA(重要海洋環境)における地域住民による保全・管理推進事業
日本のマリーンIBAは、国が進める重要海域選定における利用など、海洋保全での活用が期待される。しかし、マリーンIBAは科学的見地のみから選ばれており、地域社会が保全・管理を促進し、将来の海洋保護区設定も視野に入れた基礎資料となるためには、各マリーンIBAについての情報の収集・整理が急務である。本事業は3年の取り組みとし、マリーンIBAにおける法的保護指定状況や地元の保全活動、漁業従事者の取り組み(禁漁区・期間等)、保全への脅威や問題点等の情報を収集・整理し、政策提言を行う。
一般社団法人 バードライフ・インターナショナル・アジア・ディビジョン
http://www.birdlife-asia.org/
49. 『水田決議』に基づく生態系再生と『田んぼの生物多様性10年行動計画』の作成
〜田んぼの現場から第1回アジア国立公園会議と生物多様性条約第12回締約国会議へ向けて〜
この事業では、2010年9月.名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議を踏まえて、2013年11月に行われる第1回アジア国立公園会議(The First Asia Parks Congress)と、同じアジアに位置する韓国で2014年に開催される予定の生物多様第12回締約国会議での水田決議の発展と、国連生物多様性の10年という枠組みの中で、田んぼの生物多様性向上計画を具体的に発展させることを目的とする。
特定非営利活動法人田んぼ
http://npotambo.com/
50. 侵略的外来種アライグマの生態調査と保有する疾病の調査
日本各地で個体数を拡大しているアライグマについては、各地で対策が行われ、生物多様性に及ぼす影響は多大と考えられるが、十分な調査は行われておらず、その生態には分からない部分が多い。緊急に必要とされる生態系におけるアライグマの行動調査をし、土地利用のあり方や利用する地域の環境とアライグマの利用状況を知ることは重要である。GPSを利用することで、それらの一部を明らかにするとともに、人獣共通感染症が野生生物と人に及ぼす影響を知るために、疾病の検査をすることを目的とする。
関西野生生物研究所
http://www.h3.dion.ne.jp/~invasive/kansai/
51. 山村の地域づくりにつなげる、生物多様性保全活動の構築
日本の過疎地域には6万の集落があり、その多くが少子高齢化と過疎化によって存続が危ぶまれている。一方で日本国土の多くの面積を占めるこれらの集落とその周辺地域には、人と自然が育んできた多様な生きものの世界がある。過疎集落を、生物多様性と人との関係を学ぶ場として再構築し地域活性化のモデルとし、過疎地の生物多様性を維持しつつ集落の存続を図る方策を本プロジェクトで探る。
特定非営利活動法人ECOPLUS
http://www.ecoplus.jp/
52. トキ野生復帰を中長期的に支える棚田・里山維持管理システムの構築と自然再生支援ネットワークの形成
トキ野生復帰のためのビオトープづくりや環境教育を継続的に行うための人材や資本が年々減少しており、環境維持管理には危機的な状況になっている。継続的な環境維持管理体制を確立するために、棚田里山管理者の育成、エコツーリズムガイド養成などを行いそれぞれをプロフェッショナルチームとして稼働させる。また、トキ分割飼育を行う他県のグループや韓国のチームと実務者レベルのコンソーシアムをつくり、自然再生に関わる情報交流を活性化する。
新潟大学朱鷺プロジェクト
http://www.niigata-u.ac.jp/transdiscipline/toki/index.html
53. コウノトリが生息できる里山自然の再生に向けた「新しい公共(開かれたコモンズ)」の研究と試行
生態系の頂点に立つ肉食鳥・コウノトリが日本で生息するには、住民が暮らしの中で里山自然(山林、河川、水田、湿地等)を管理することで豊かな生物相を維持することが前提条件だ。しかし今日では、林業、農業が衰退し、地域の活力が低下したことで自然力も低下している。閉塞状況打破に向け、市内の2地区において新たな観点として、土地の個人所有と行政管理の枠を超えた「新しい公共(開かれたコモンズ)」概念を構築して試行し、地域活性化と共にコウノトリ生息を実現する。
コウノトリ湿地ネット
http://www.wac-s.net/
54. 森林文化の保全と地域循環資源の有効活用化による山村社会への貢献に向けた、地元と協働した放棄里山林の整備
飯綱山麓に位置する「アファンの森」は、1986年以来26年にわたり里山林の整備を続けた結果他の放棄里山よりも極めて健全で生物多様性豊富な自然林となった。今後、「アファンの森つくり」を、周辺の放棄里山林へと拡大し深化・発展・普及させることで、放棄された里山林の地域循環資源としての有効活用化を図り、地域への社会経済的な発展への貢献を目論む。
一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団
http://www.afan.or.jp/
55. 白神山地世界遺産登録20周年記念植林事業
白神山地での植林活動は3年目にして奥赤石川林道という核心部分に連なる奥赤石川林道添いにあるスギ林を広葉樹の森に戻す事業として始まり、多くの人が白神山地を訪れ植林活動に参加した。過去に伐採され、杉を植えられた箇所を元のブナ林に復元・再生することにより、自然遺産を次世代につなげる事が地元の自然保護活動としてもっとも価値ある生物多様性の取り組みと考え、事業を展開していく。
特定非営利活動法人 白神山地を守る会
http://preserve.shirakami.gr.jp/
56. 南九州の照葉樹林における市民参加型保全活動の推進とデータベースシステムを用いた多様な主体間の情報共有と合意形成の仕組みづくり
日本の照葉樹林は過去の人間活動によりわずかになり危機に瀕している。そこで、地域の市民による理解や市民活動を通した森林保全の取り組みが急務である。本事業では九州南部に残存する照葉樹林の保全に向け、綾ユネスコエコパークシンポジウムを通して各地域の取り組みを促進する。また、宮崎県綾町、大隅半島、屋久島を中心に市民団体や関係機関が協働する場を設定し、情報共有するためのデータベースを整備して合意形成の仕組みを整え、各地域で課題となっている保全活動を推進することを目的とする。
公益財団法人日本自然保護協会
http://www.nacsj.or.jp/
57. 『シンボル生物』を対象とする協働活動を通じた地域生物多様性の改善モデル
COP10成果として「愛知目標」が採択され、里山・都市・自治体・企業に力点を置いた生物多様性の顕著な改善が求められている。本事業1,2年目の活動によりコウノトリをシンボル生物として選定し、里山の総合的な生物多様性の改善を目標とする自治体が明確となった。そのため活動3年目においては、コウノトリの野生復帰事業に着手した関東3市3地区のフィールド゛を対象に、行政・NPO・企業等のパートナーシップ構築により、コウノトリの生息環境となる水辺整備等を行い、地域連携の生物多様性活動モデルを成果として提示する。
公益財団法人日本生態系協会
http://www.ecosys.or.jp/
58. 被災地里山救済・地域性苗木生産プロジェクト
被災地の復興のために貢献したいと考える長野県民と、被災地の里山を再生させたいと願う宮城県民の力を束ねて、被災地で採取した種子から地域性苗木を長野県と宮城県で生産し、その苗木を被災地に植栽する「被災地里山救済・地域性苗木生産ネットワーク」を構築する。更に、長野県と被災地の未来を担う世代(小学生・高校生・大学生)の協働による環境教育プログラムを通じて、地域性苗木を生産することを目的とする。
被災地里山救済・地域性苗木生産ネットワーク
59. 望ましい漁業復興計画のための環境影響調査
漁業生産の基盤である海域環境の現況と遷移を把握し、沿岸漁業の復興を支援することである。陸上部における現況の把握や復興策には携わる人が多いが、東北地方で最も重要な産業である水産業については水産関係の技術者などが少なく、復旧や復興策も進捗していない。現在の状態では早急な漁業の復旧・復興は望めないので、早急に外部からの支援が必要とされている。
NPOエコテクノロジーセンター
60. ツシマヤマネコの野生復帰を目指した行動追跡システムの開発
環境省により、ツシマヤマネコの野生復帰事業が2014年度から計画されている。野生復帰には、動物の行動を追跡するシステムが不可欠であるが、ツシマヤマネコでは未だに適当なシステムが存在しない。現段階から開発を開始しないと、野生復帰事業が実施できないおそれがある。そこで、本事業ではツシマヤマネコの行動を無人かつリアルタイムで監視するシステムを開発する。
日本獣医生命科学大学野生動物教育研究機構
http://www.nvlu.ac.jp/wildlife/index.html/
61. 滋賀県竜王町において、生物多様性保全を目指したモデル形成とその拡大事業
滋賀県竜王町にて、2011年度より本格的に地域の生物多様性向上を目指し、冬期湛水型不耕起稲作を実践、 推進してきた。これまでに絶滅危惧種等計12種類再来の実績を得ており、農業生産と生物多様性を両立させる手法を確立している。2013年度は (1)圃場の規模拡大を通した生物種及び生物数の増加 (2)米の販路拡大協力・マーケティング支援 (3)生物多様性環境保全型農業の持続的発展のための人材育成 (4)琵琶湖水系の農薬等の汚染を改善するための不耕起栽培の地域定着を行い、これらを全国に発信する。
公益社団法人 日本国際民間協力会(NICCO)
http://www.kyoto-nicco.org/