ミャンマー・モインジー湿地の生態系の視察(上下とも)
ベトナム・Soc Trang省の干潟の生態系の視察
2016年度の経団連自然保護協議会海外視察ミッションは10月
上旬に無事実施されました。
視察先、訪問先ではどこでも視察団は暖かい歓迎を受けるとともに、
相互に交流を深めて貴重な情報や知見を得ることが出来ました。
ここではその訪問内容の要点のみを速報させていただきます。
(KNCFニュース74号に詳細記事掲載予定)
なお、協議会の会員企業の方は、この2016年度海外ミッションの現地
での活動の様子がわかる写真(約500枚)をこのホームページの下記
会員専用ページにて公開していますので参照ください。(ログイン要)
<2016年度の経団連自然保護協議会海外視察ミッションの概要>
1.訪問国:ミャンマー・ベトナム
2.訪問日程:2016年10月3日(月)~9日(日)
3.構 成
団長 :二宮 雅也経団連自然保護協議会会長
副団長:小原好一経団連自然保護協議会副会長
団員 :協議会会員企業および関係団体からの参加者
(全員で21名)
4.主な視察先
(1)ミャンマー連邦共和国
・ラムサールセンター(在日本)
・「ベンガル湾岸諸国の海洋・湿地保護国際協力ネットワーク構築」
・2016年度基金助成支援プロジェクト
・ベンガル湾沿岸では多くの人が沿岸湿地生態系の恵みに依拠して暮らしているが、経済発展の恩恵が及ばす、
人口増加や近年の気候変動、生物多様性消失、自然災害激甚化などに苦しめられ、厳しい生活を強いられ
ている。
しかし、国境・政治・宗教・言語・民族等の障壁によって分断され、グローバルな視点からの問題解決の取組
みは遅れており、境界を越えて活動できるNGO主導の国際交流・協働の基盤形成が急務である。
(2) ベトナム社会主義共和国
・長尾自然環境財団(在日本)
・「メコン河下流域と周辺流域における絶滅危惧魚類の保全」
・2013年度基金助成支援プロジェクト
・カンボジア、タイ、ベトナム、ラオスの4カ国で共有するメコン河下流域と周辺流域には約1000種の魚類
が生息し、その一部は危機的な絶滅危惧種である。それらの生態には不明な点が多く、産卵や生育地情報
が不足しているため、効果的な保全計画がない。
重要種の多くは広域回遊性魚類であり、同4カ国が情報を共有し、連携して保全に臨む必要がある。
本事業は同4カ国の研究機関と緊密に協働し、現地に根差した調査活動を通して絶滅危惧魚類の生態
的情報を収集し、科学的知見に基づく保全計画の策定に資することを目的とする。(ベトナムではこの他
にもJICAの支援プロジェクトの拠点のメコン川河口の干潟の生態系を視察しました。)
5.今回のミッションの主テーマと会合・フィールドワークの種類と内容
ここ数年間の海外ミッションは「山や沿岸での植林」や「有機農業経営」などの視察が多かったですが、
今年は「湿地と海洋沿岸の自然保護」と多様な主体の「連携と協働」に重点を置いて視察しました。
(1)会合の種類と内容
・在ミャンマー日本大使公邸 懇談会(10/3)
・ミャンマーのNGOと行政担当との相互プレゼン(10/4)
・ミャンマー資源・環境保全大臣との懇談(10/5)
・ミャンマー教育省の関係者との同国のESD推進の状況聴取(10/5)
・ベトナム・NGOとカントー大学関係者との相互プレゼン・意見交換(10/7)
・ベトナムJICA関係者との懇談(10/7)
・ベトナムのメコン河流域の農家訪問 (10/8)
(2)フィールドワーク
・ミャンマー内地のモインジー湿地(同国初のラムサール条約登録湿地)視察(10/5)
・ベトナム・Soc Trang省の干潟の視察(JICA関係で長崎大学石松教授案内)(10/7)
・メコン河沿岸域の自然保護、農業活用状況視察(10/8)
以上