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有識者を招いてのネイチャーポジティブ経営推進のための懇談会~シリーズ第4回(9/8)
2025.10.2
経団連自然保護協議会
京都大学農学研究科教授の栗山浩一(くりやま・こういち)教授ご協力のもと、9月8日、標記会合を開催しました。
当日は、農林中金総合研究所の安藤範親(あんどう・のりちか)主任研究員より「生物多様性クレジットにおける国内外の動きと今後の動向」と題してご説明をいただきました。安藤氏は、自然環境保全活動がCSR活動として行われてきた時代には過去の活動内容の報告をすれば良かったが、これからは経営戦略に位置づけて投資家などを主な読み手として「未来志向」の情報開示に取組むことが求められている、と説明されました。そして、企業は自然関連リスク情報を把握し財務への影響を明らかにし、自然の損失を止めて回復させること(ネイチャーポジティブ)が求められているとして、その手段のひとつとして生物多様性クレジットが注目されている、と発言されました。加えて、生物多様性クレジットは、初期段階で課題は残るものの、制度整備と信頼の確保が進めば、将来の市場規模はカーボンクレジットに次ぐ環境金融市場に成長するとの見通しを示されました。
また、安藤氏は、出席者との意見交換のなかで、「企業が長期的に自然資本保全にコミットすることが今後重要になる」等のお考えを示されました。
京都大学農学研究科 栗山浩一教授によるご挨拶
(株)農林中金総合研究所 安藤範親主任研究員による講義