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NGO活動成果報告会—オランウータン・リサーチセンターによるマレーシアでの活動、ラムサールセンターによるベンガル湾沿岸諸国での活動
2023.10.10
経団連自然保護協議会
経団連自然保護協議会は、9月19日、NPO法人日本オランウータン・リサーチセンターならびにラムサールセンターを招き、第115回NGO活動成果報告会をオンラインにて開催しました。
本報告会は、経団連自然保護基金が支援するNGOの自然保護活動の成果や、プロジェクトを推進する上で見えてきた課題や地域状況をお話いただき、会員企業や寄付社(・者)にご説明いただくものです。今回の報告会には、約25名に参加いただきました。
経団連自然保護基金は、昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の2030年目標に貢献するプロジェクトに支援することとしており、経団連自然保護協議会では、こうした支援を、2030年ネイチャーポジティブに向けたアクションプランの柱のひとつとして位置付けています。
【プロジェクト概要】
①NPO法人日本オランウータン・リサーチセンター:マレーシア・ダナムバレイ保護区における野生オランウータンの長期調査を基盤とした、人材育成と教育普及
本プロジェクトでは、1)オランウータンの生態や調査技術に精通するマレーシア人の指導者や研究者の育成、2)当該育成した人材が地域住民や観光客、関連組織にオランウータンを保全するための教育の実施を目指している。将来的には現地のこととオランウータンを良く知るマレーシア人が育成され、現実を受け入れた上で、新しい形の保全活動が創出されることを期待している。
②ラムサールセンター/ベンガル湾沿岸諸国における責任ある漁業資源管理(クラブバンク)の普及啓発および実践
本プロジェクトでは、湿地国際協力ネットワーク(通称BoBWeT)を活用し、クラブバンクと呼ばれる水産資源管理手法を用いて、ベンガル湾におけるカニの漁獲量減少を食い止め、生息地保全を実践する。この活動で重要な示唆が得られたことは、無作為にカニを漁獲することなく、抱卵中の雌を意図的に保護すること、またその知見を関係者に周知することでその周辺国の活動に展開しつつあることである。