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訪ジュネーブ調査団の派遣ー「第3回IUCNリーダーズフォーラム」の機会を捉えー

2024.10.23

経団連自然保護協議会

経団連自然保護協議会は10月7日~10月12日の6日間、「第3回IUCNリーダーズフォーラム」(以下IUCN LF)の機会を捉え、スイスのジュネーブへ調査団を派遣しました。同フォーラムへの参加に加え、IUCN幹部と懇談するとともに、ジュネーブ近郊に拠点を置く国際機関・国際NGOを訪問し、意見交換を行いました。

グレーテル・アギラーIUCN事務局長含むIUCN事務局幹部との会談では、当協議会の取組紹介、参加企業からの事例紹介を行うとともに、今後の連携の可能性について意見交換を行いました。アギラー事務局長からは、日本の企業は先進的な取組をしており、ぜひさらなる連携を深めたいと言及がありました。また現在、IUCNが開発中の計測ツール(Measuring Nature-Positive:企業が自然環境に与える影響を計測し、それに基づいて目標を設定し、結果を報告するためのツール)を紹介すべく、東京でワークショップを開催したいとの提案がありました。この提案を受け、COP16では今後の連携のあり方についての意見交換を行うことで合意しました。

なお、IUCN LFでは、「Harnessing innovation, enabling conservation(イノベーションを活用し、保全を可能に)」をテーマに、自然保全のためにテクノロジーを活用すること、資金の調達方法等について、ビジネス、政府、学者、先住民、NGO等が世界中から集まり議論を行いました。協議会からは、第一ライフ・インターナショナル(ヨーロッパ) Insurance Research, Head of Sustainabilityの坪井克樹氏が登壇(非公開セッション)。30×30ターゲット達成に向けた、政府、国際機関、NGO、民間企業等の貢献のあり方をめぐり、議論を行いました。

この他、調査団は、WWF(世界自然保護基金)、WEF(世界経済フォーラム)、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)と個別に会談を行い、各団体の取組について説明を受けるとともに、経団連自然保護協議会の取組紹介、各企業の事例紹介を行いました。生物多様性における欧州の最新動向について理解を深めるとともに、COP16 とその後の協働の可能性について意見交換を行いました。

 

【各団体との面談ポイント】

WWF:ビジネスと金融が非常に重要な役割を担ってくるという点から、企業の具体的な例を紹介いただき、今後の連携について意見交換を実施しました。また面談日翌日に発表されました、以下「生きている地球レポート2024」にも触れ、自然環境保全の在り方や金融システムの変革の必要性等の説明を受けました。https://www.wwf.or.jp/activities/lib/5751.html

WEF:2025年のダボス会議で、鉱業、自動車、港湾、洋上風力のセクター別ガイダンスを公表予定。金融分野の評価手法についても検討中であり、森林経営に関するシンクタンクを立ち上げる予定など、各部門に焦点を当てた取組状況について説明を受けました。また、COP16でのWEF主催イベントの内容について説明を受け、COP16のイベントや面談への招待をいただきました。

WBCSD:昨年公表されましたネイチャーポジティブへのロードマップについて触れつつ、現在は製薬と化学のガイダンスに取り組んでいることや、GBFの達成に向けた、進捗状況をトレースしやすくするポータルサイトを立ち上げる予定との説明がありました。また、クレジットの議論については、自然保全の強化に貢献することとなるか、この点の合意がないため、様子見であるとの説明がありました。

TNFD:自然関連データへのアクセスと活用を促進するために、COP16でNDPF(Nature-related Date Public Facility)を公表すると言及がありました。4か月のコンサルテーションと6か月の実証期間を設ける予定で、日本企業にも参加していただきたいとの説明があり、協議会がNDPFについてのウェビナーを開催することで合意しました。

 

この他、各団体との意見交換において、自然資本関連データへのアクセスの難しさや、評価指標の多さなどを取り上げたところ、欧州の企業も同じ問題に直面し、特に上流下流の情報入手に苦しんでいるとのことでした。IUCN、WBCSD、TNFDなど国際環境団体28機関で構成されるネイチャーポジティブ・イニシアチブでは、600超あるMetricsを集約しているということを踏まえ、企業の取組に結びつけられるよう、各セクターにて指標の優先付けを行う方針である旨の説明がありました。

以上の情報につきましては、COP16における各団体のイベントで詳細が明らかにされることから、協議会では引き続き各団体の取組みをフォローするため、ウェビナー等を開催していきたいと考えております。

 

IUCNとの面談:Grethel Aguilar, Director General(最前列左)、Stewart Maginnis, Deputy Director General, Programme(最後列左から2番目)

WWFとの面談:David Bloch, Director Global Corporate Engagement(右奥)

WEFとの面談:Akanksha Khatri, Head of Nature and Biodiversity Initiative(右側手前)、Hanlin Wang, Specialist, Nature Action Agenda(右側手前から2番目)

 

WBCSDとの面談:Diane Holdorf, Executive Vice President(前列右から2番目)

TNFDとの面談:Cathrine Armour, Director of Data Initiatives(左側手前から2番目)

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