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国土交通省との意見交換会 ~グリーンインフラの経済価値の見える化、都市緑化を推進する新たな認証制度~
2025.2.28
経団連自然保護協議会
経団連自然保護協議会は2月17日、グリーンインフラの経済価値や、都市緑化の推進をテーマに、国土交通省とのウェビナーによる意見交換会を実施しました。
同協議会は、国土交通省が事務局を務める「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」に参画し、西澤会長が同プラットフォームの会長も務めるなど、国土交通省が進める自然関連の施策を推進しています。
当日は、同協議会会員から約40名が出席し、冒頭、国土交通省総合政策局環境政策課の清水充課長にご挨拶いただきました。2015年に閣議決定された国土形成計画にグリーンインフラの取組推進が初めて盛り込まれてから10年という節目の年として、国内外の動向と関連付けつつ、グリーンインフラが確立されてきた道筋、今後の拡大や国際展開へのビジョン、ビジネスの拡大を通じた自然共生を目指す意義などが伝えられました。
挨拶に続き、国土交通省総合政策局環境政策課の髙森真人課長補佐より、「グリーンインフラの経済価値の見える化」をテーマに、24年9月に公表された「グリーンインフラの事業・投資のすゝめ」に基づいて講義いただきました。「グリーンインフラの事業・投資のすゝめ」では、グリーンインフラによる多様な経済効果や、グリーンインフラに関する評価・認証制度やファイナンスの仕組み等が具体的に示されています。説明の中で、NbS※における国際動向や、グリーンインフラの経済価値分析における研究結果、経済効果が見られた国内外の取り組み事例などが紹介されました。
続いて、国土交通省都市局都市環境課課の酒井翔平課長補佐より、「都市緑化を推進する新たな認証制度」をテーマに、24年11月に運用が開始された「優良緑地確保計画認定制度(愛称:TSUNAG)」を中心に講義いただきました。TSUNAGは、都市緑地法(24年5月改正、11月施行)に基づき、民間事業者等による気候変動への対応、生物多様性の確保、Well-beingの向上などに貢献する良質な緑地の確保の取組を評価し、国土交通大臣が認定するものです。説明の中で、認定の要件や評価項目に加えて、グローバル基準との連携、認定取得によるインセンティブ等の促進策が示されました。
最後に、同協議会会員を交えた質疑応答・意見交換が行われ、環境省の認定制度「自然共生サイト」との連携や、生物多様性クレジット等を活用した自然資本価値の見える化への展望、緑化推進からビジネスモデルを構築する必要性等について、活発に意見交換が行われました。
※NbS:自然を活用した解決策(Nature-based Solutions)

清水課長挨拶


髙森課長補佐の説明:「グリーンインフラの経済価値の見える化」


酒井課長補佐の説明:「都市緑化を推進する新たな認証制度」