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有識者を招いてのネイチャーポジティブ経営推進のための懇談会~シリーズ第2回(6/4)
2025.6.12
経団連自然保護協議会
経団連自然保護協議会では、京都大学農学研究科の栗山浩一(くりやま・こういち)教授のご協力のもと、ネイチャーポジティブ経営を推進するうえで参考となるアカデミックな知見の提供等を目的として「有識者を招いてのネイチャーポジティブ経営推進のための懇談会」(5回シリーズ)を開催しています。さる6月4日、今年度の第2回会合をオンラインウェビナー形式で開催しました。
当日は、冒頭に栗山教授よりご挨拶をいただいた後、東京大学先端科学技術研究センターの森章(もり・あきら)教授より「生物多様性における評価指標の最新動向」と題してご講義をいただきました。森教授は、生物多様性が人類社会にもたらす公益性、生物多様性の喪失が経済や金融システムに与える影響、生物多様性という複雑な対象を効果的に評価・保全するための現実的な解決策等について説明されました。講義終了後の意見交換では、「希少種の保全にあたっての考え方やアプローチ」、「気候変動対策と生物多様性保全を両輪で進めるうえで参照すべき科学的知見や論拠」等の質問が出されました。森教授からは、「絶滅危惧種が絶滅すると二度と元には戻せない。生態系サービスにおける希少種の役割は大きいため、希少種の保全は重要な活動である」、「森林破壊による人獣共通感染症の流行への影響や、生物多様性の保全が森林の炭素吸収能の保全に繋がる可能性等の論拠がある」等の回答をいただきました。
京都大学農学研究科 栗山浩一教授によるご挨拶
東京大学先端科学技術研究センター 森章教授による講義